社会からの孤独を感じないためにまずは家族や友達との“あいさつ”

おはようから始まる一日

はじめまして、kazuくんです。

「最近の子供は挨拶をしなくなった」――そう感じる大人は少なくありません。
朝「おはよう」と声をかけても返事がない。学校で先生や友達に会っても無言で通り過ぎる。家庭でも親に「ただいま」と言わず部屋に直行する。

挨拶は人間関係の基本であり、社会で生きていく上で欠かせないもの。それなのに、どうして子供たちは挨拶をしなくなってしまったのでしょうか？
この背景には、家庭教育と学校教育のバランス、そして現代社会ならではの価値観の変化が関わっています。

今回は、子供が挨拶をしない現実を「メリットとデメリット」という視点で整理し、家庭と学校がどう向き合うべきかを考えていきます。

子供の挨拶の有無は、単に礼儀作法の問題ではなく、家庭環境・学校教育・社会全体の風潮が複雑に絡んでいる現象です。
「挨拶ができない＝悪い子」と短絡的に決めつけるのではなく、なぜ挨拶がされにくいのかを理解し、親子で一緒に改善していく姿勢が必要です。

ではなぜ、子供は挨拶をしなくなるのでしょうか？主な理由を整理すると次の通りです。

家庭内で習慣化されていない
　親が「おはよう」「ただいま」を言わない家庭では、子供も自然と真似しません。
学校で“強制の挨拶”が薄れている
　以前は先生が朝礼やホームルームで「挨拶を大切に」と徹底していましたが、今は個性や自主性を尊重する流れから強制しにくくなっています。
スマホ・SNS文化による“非言語コミュニケーション”の増加
　スタンプひとつで「ありがとう」「おはよう」が済んでしまう世代では、口に出す挨拶の優先度が下がっています。
恥ずかしさや心理的抵抗
　思春期の子供は「挨拶すると変に思われないか」と考え、あえて黙っている場合もあります。

例えば、共働きの家庭では朝の時間が慌ただしく、親も子も「おはよう」と言う間もなく出かけてしまうことがあります。
「ただいま」「おかえり」も同様で、帰宅時間がずれると挨拶の機会がなくなり、気づけば家族全員が“挨拶をしない関係”に。

このように家庭での挨拶習慣が希薄になると、子供は「挨拶は特に必要ないもの」と認識してしまいます。

学校でも、挨拶運動や生活指導が形骸化しているケースがあります。
形式的に「おはようございます」と言っても、声が小さく相手に届かない。先生も一人ひとりに声をかける余裕がなく、結果的に「挨拶しなくても困らない」空気ができてしまうのです。

一見「デメリットしかない」と思いがちですが、実は子供の立場からするとメリットもあります。

現代社会では「自分の気持ちを守る」ことも尊重されるため、挨拶しないことが必ずしも“悪”とされない場合もあります。

しかし長期的に見ると、挨拶をしない習慣には大きなデメリットがあります。

挨拶は「たった3秒で信頼を得られる行動」と言われます。挨拶ができないことは、知らないうちに子供の将来にマイナスの影響を与えるのです。

子供が挨拶をしない現実は、学校だけの責任でも、家庭だけの責任でもありません。
むしろ 家庭と学校が両輪となって「挨拶の大切さ」を共有することが重要です。

挨拶は小さな一歩ですが、それが人間関係の扉を開く最初の鍵。
家庭と学校が協力し、子供に「挨拶をする意味」を実感させることこそ、今の時代に求められる教育です。